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妊娠中に食べてはいけないものリスト|NG食品・要注意食品を理由つきで徹底解説

文:おはママ編集部
妊娠中に食べてはいけないものリスト|NG食品・要注意食品を理由つきで徹底解説

妊娠がわかった瞬間から「何を食べていいの?何がダメなの?」と不安になるママは多いはずです。SNSや友人からの情報が溢れていて、正しいのかどうか判断に迷うこともあるでしょう。

このガイドでは、厚生労働省・食品安全委員会・農林水産省・こども家庭庁などの公的機関が公表している情報をもとに、妊娠中に避けるべき食品と摂取量に気をつけたい食品を、理由とともにわかりやすく解説します。

「絶対ダメなもの」と「量に気をつければOKなもの」を正しく区別することで、不必要に神経質にならず、バランスよく食事を楽しんでいただくことを目的としています。判断に迷うことがあれば、必ずかかりつけの産婦人科医・助産師にご相談ください。

妊娠中は特に注意!原則として避けるべき食品

結論から言うと、妊娠中に「量に関係なく避けるべき」とされているのはアルコールです。それ以外の多くの食品は「種類や量に注意する」という対処法が正しい考え方です。

アルコール(お酒)

妊娠中の飲酒は「安全な量が存在しない」として、妊娠を希望する段階から禁酒することが推奨されています。

妊娠中の飲酒は、胎児性アルコール・スペクトラム障害(FASD)を引き起こすリスクがあります。低体重・顔面の形態異常・脳障害などを伴うこの状態は、妊娠のどの時期の飲酒でも影響が及ぶ可能性があるとされています。「少量なら大丈夫」という考え方には科学的根拠がなく、量を調整するのではなく完全に禁酒することが求められます。

出典: 厚生労働省 e-ヘルスネット | 胎児性アルコール・スペクトラム障害

出典: こども家庭庁 | お酒は赤ちゃんに影響する?

リステリア菌が心配な非加熱食品

リステリア菌は妊婦が一般の人より感染しやすく、感染した場合に流産・早産・死産のリスクが高まることが報告されています。冷蔵保存でも増殖できる点が特徴で、「冷蔵庫に入っているから安心」とは言い切れません。

妊娠中は以下の食品をできる限り避けることをおすすめします。

食品の例注意が必要な理由
非加熱ナチュラルチーズ(カマンベール・ブリー・ゴルゴンゾーラなど)リステリア菌が混入している可能性がある
生ハム非加熱・長期熟成でリステリアが繁殖しやすい環境
スモークサーモン製造後に再加熱しないため
肉・魚のパテ非加熱調理済み食品

なお、製造時に加熱処理されているプロセスチーズ(スライスチーズ・ベビーチーズなど)は比較的安心とされています。食べるときに加熱が必要な食品は、しっかり火を通すことでリステリアのリスクを下げられます。

出典: 厚生労働省 | リステリアによる食中毒

出典: 農林水産省 | これから赤ちゃんを迎えるご家庭のための食中毒予防

加熱不十分な肉類(トキソプラズマ)

トキソプラズマという寄生虫に感染すると、流産・死産や胎児の水頭症などを引き起こすことがあります。特に豚肉・羊肉など加熱が不十分なものには注意が必要です。

妊娠中に気をつけたいポイント:

  • ステーキ・ハンバーグは中心まで火を通す(ウェルダン以上が安心)
  • ユッケ・タルタルステーキ・生ハムは避ける
  • 猫の糞にもトキソプラズマが含まれている場合があるため、猫のトイレ掃除の際は手袋を着用する

出典: 食品安全委員会 | お母さんになるあなたと周りの人たちへ

水銀に注意が必要な魚介類

結論から言うと、すべての魚を避ける必要はありません。「種類と量を意識して食べ続けること」が正しい対応です。

魚にはDHA・EPA・良質なタンパク質など、胎児の脳・神経発達に欠かせない栄養素が豊富です。魚を一切食べないことで逆に栄養バランスが崩れるリスクもあるため、種類を選んで適切な量を食べることが大切です。

摂取量に注意が必要な魚介類

食物連鎖の上位にいる大型魚・深海魚はメチル水銀を多く含む傾向があります。厚生労働省は妊婦に対して特定の魚介類の週あたり摂取量に関する注意事項を公表しており、1回80g(切り身1切れ・刺身8〜10切れ程度)を目安に以下のように区分しています。

魚の種類摂取量の目安(1週間)
バンドウイルカ・コビレゴンドウ10g程度(ほぼ食べないレベル)
キンメダイ・メカジキ・クロマグロ(本まぐろ)・ミナミマグロ(インドまぐろ)1回80g、週1回程度
メバチマグロ・キハダマグロ・ビンナガ(びんちょうまぐろ)週2回程度まで
ツナ缶(キハダ・ビンナガが原料のもの)週2回程度まで

一方、アジ・サバ・イワシ・サケ・サンマ・カツオ・タイ・ブリなどは水銀含有量が低く、通常の食事量であれば特に制限なく食べられます。

各魚の詳しい目安量は厚生労働省の公式資料をご確認ください。

出典: 厚生労働省 | 妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項

出典: 厚生労働省 | 妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項(Q&A)

摂取量に気をつけたい食品

カフェイン

カフェインは胎盤を通じて胎児に届きやすく、胎児は成人に比べてカフェインを分解する能力が低いため、過剰摂取は胎児の発育に影響する可能性が指摘されています。

日本では妊婦向けのカフェイン上限量は明確に設定されていませんが、WHO(世界保健機関)およびイギリス食品基準庁(FSA)は1日200mgを上限の目安として推奨しています。

主な飲み物のカフェイン目安(1杯あたり):

飲み物カフェイン量の目安
ドリップコーヒー(150ml)約60〜100mg
インスタントコーヒー(150ml)約60mg
紅茶(150ml)約30〜50mg
緑茶・煎茶(150ml)約20〜30mg
エナジードリンク(1缶)約50〜160mg(製品によって大きく異なる)
コーラ(350ml缶)約30〜40mg

コーヒーを1〜2杯程度であれば、他の飲み物との合計で200mg以内に収まるケースが多いです。カフェインレス・デカフェの飲み物を上手に活用するのもよいでしょう。「完全にゼロにしなければならない」ということではありませんが、エナジードリンクの飲み過ぎには特に注意が必要です。

出典: 厚生労働省 | 食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A

レバー(ビタミンAの過剰摂取)

レバーには豊富な栄養素が含まれていますが、動物性ビタミンA(レチノール)の含有量が非常に高く、過剰摂取は特に妊娠初期において胎児の先天性異常リスクに関連することが報告されています。

  • 鶏レバー:100gあたり約14,000μg RAE
  • 豚レバー:100gあたり約13,000μg RAE

妊婦の1日のビタミンA耐容上限量は2,700μg RAEとされており(食品安全委員会)、レバーはごく少量でこの上限を超えてしまいます。特に妊娠初期(〜3ヶ月)のレバー料理は控えめにすることをおすすめします。

なお、ほうれん草・にんじん・かぼちゃなどの野菜に含まれるβカロテンは体内で必要な量だけビタミンAに変換されるため、過剰摂取の心配がありません。積極的に摂り入れてください。

出典: 食品安全委員会 | お母さんになるあなたと周りの人たちへ

生卵・半熟卵

妊娠中は免疫力が低下するため、通常であれば問題のない食品でも食中毒にかかりやすくなります。生卵にはサルモネラ菌が含まれている可能性があり、卵かけご飯・すき焼きのつけ卵・半熟のままの目玉焼きなどは妊娠中は控えるのが安心です。

  • 固茹でゆで卵・しっかり火の通った目玉焼き・卵焼きは問題なく食べられます
  • 温泉卵は製造工程上、完全に加熱されていない場合もあるため注意が必要です

大豆イソフラボン(サプリメント)

豆腐・豆乳・納豆など食品から摂取するイソフラボンは通常の食事量であれば問題ありません。ただしサプリメントや健康食品での大量摂取は、胎児のホルモンバランスに影響を与える可能性があります。妊娠中はイソフラボンを大量に含む健康食品・サプリメントは控えることをおすすめします。

出典: 食品安全委員会 | お母さんになるあなたと周りの人たちへ

妊娠中でも安心して食べられるもの

「禁止食品」ばかりに目が行きがちですが、妊娠中に食べられるものの方がはるかに多いのが実情です。

安心して食べられる代表的な食品:

  • しっかり加熱した肉・魚(焼き魚・煮魚・炒め物・蒸し料理など)
  • アジ・サバ・イワシ・サケ・サンマ・カツオ・タイ・ブリなどの小〜中型魚
  • 野菜・果物・きのこ・海藻類(βカロテンや食物繊維が豊富)
  • 米・パン・麺類・いも類(主食として栄養補給)
  • 牛乳・ヨーグルト・プロセスチーズ(カルシウム源として重要)
  • しっかり火を通した卵料理

特に妊娠中に意識して増やしたい栄養素は、葉酸(妊娠初期から摂取開始が望ましい)・鉄分・カルシウム・DHAです。バランスのよい食事を基本に、避けるべき食品にだけ気をつければ十分です。

外食・コンビニでの注意ポイント

外食時にサッと判断するための目安をまとめました。

避けた方が安心なもの:

  • 刺身・生牡蠣・生ホタテ(食中毒リスク)
  • ローストビーフ・ステーキのレア〜ミディアム
  • 生ハムが入ったサラダ・前菜
  • カマンベールチーズなど非加熱のナチュラルチーズが使われた料理
  • エナジードリンク(カフェインが多く含まれることがある)

比較的安心なもの:

  • コンビニのお惣菜・お弁当(加熱調理済みがほとんど)
  • プロセスチーズを使ったサンドイッチ・ピザ
  • 焼き魚定食・煮魚定食・蒸し料理
  • しっかり加熱された卵料理

コンビニのお寿司や恵方巻は生魚が使われているものが多いため、妊娠中は温かいお惣菜を選ぶようにするとよいでしょう。

まとめ

妊娠中の食事に関するポイントを整理します。

  • アルコールは量に関わらず禁酒が推奨。妊娠が判明した時点ですぐにやめることが大切
  • リステリア菌リスクのある非加熱食品(ナチュラルチーズ・生ハム・スモークサーモン等)は妊娠中は控える
  • 魚介類はアジ・サバ・イワシ・サケなどを加熱調理して積極的に食べてOK。キンメダイ・クロマグロなどの大型魚は週1回程度80gを目安に控えめにする
  • カフェインはWHO推奨の1日200mg以内が目安(コーヒーなら1〜2杯程度)
  • レバーはビタミンA過剰摂取のリスクがあるため、特に妊娠初期は控えめに
  • 生卵・加熱不十分な肉類は食中毒リスクから避けた方が安心
  • 「絶対にダメなもの」以外は過度に神経質にならず、バランスの取れた食事を楽しむことが大切

食事についての不安や疑問は、必ずかかりつけの産婦人科医・助産師にご相談ください。個人の健康状態や体質によって、より適切なアドバイスを受けることができます。

よくある質問

Q. 妊娠中にコーヒーは飲んでも大丈夫ですか?
A. 1日あたりのカフェイン摂取量をWHOの推奨する200mg以内に抑えることを目安にしてください。ドリップコーヒー1杯あたり60〜100mg程度のカフェインが含まれているため、1〜2杯程度であれば過度に心配しすぎる必要はないとされています。紅茶・緑茶・エナジードリンクも含めた1日の合計量に注意しましょう。心配な場合は産婦人科医や助産師にご相談ください。
Q. 妊娠中に刺身やお寿司は食べてはいけませんか?
A. 生魚には食中毒(リステリア菌・腸炎ビブリオなど)のリスクがあり、妊娠中は免疫力が低下しているため感染しやすい状態です。できる限り加熱した魚料理(焼き魚・煮魚・蒸し魚など)を選ぶことをおすすめします。また魚の種類によってはメチル水銀の摂取量にも注意が必要です。
Q. 妊娠中にお酒を少量飲んでも大丈夫ですか?
A. 妊娠中に「安全な飲酒量」は科学的に確立されていないため、量に関わらず禁酒することが推奨されています。少量であっても胎児性アルコール・スペクトラム障害(FASD)のリスクがゼロとは言い切れません。妊娠が判明したらすぐに禁酒してください。
Q. ナチュラルチーズは妊娠中に食べられませんか?
A. カマンベールやブリー、ゴルゴンゾーラなどの非加熱ナチュラルチーズはリステリア菌のリスクがあるため、妊娠中は控えることが推奨されています。一方、製造時に加熱処理されているプロセスチーズ(スライスチーズ・ベビーチーズなど)は比較的安心とされています。
Q. 妊娠中に食べてはいけないものを食べてしまったら?
A. 一度食べただけですぐに問題が起きるわけではありませんが、心配な場合はかかりつけの産婦人科医や助産師にご相談ください。発熱・腹痛・出血など体調の変化があった場合は、速やかに医療機関を受診してください。