産院や市区町村のイベントなどでよく聞くベビーマッサージ。でも、具体的にどのような効果があるのか知らない方も多いのでは?今回はベビーマッサージの方法や注意点、期待できる効果などについて、筆者の体験談をまじえながらまとめてみました。
ベビーマッサージを始める時期は?どこで教わるの?
ベビーマッサージを始める時期というのは特に決まっていません。産後すぐにマッサージ講座を開いてくれる産院などもありますし、市区町村のイベントでは生後3カ月頃から参加可能としているところなどもあります。始めるのはハイハイをする前の方が動かないのでいいとも言われています。
私がベビーマッサージ教室(そこは「インファントマッサージ」と言っていました)に通ったのは長女が2カ月になる頃。全4回の個人レッスンを受けました。最初は足だけ、次の週は腕とお腹……というように徐々に全身へと広げていく順番で教わりました。授乳時間やお昼寝時間なども考慮してくれるので、ゆったり学べたところがよかったです。
ベビーマッサージのやり方は?
赤ちゃんの体調や機嫌を見て、マッサージをしてもいいタイミングだなと思ったら赤ちゃんの体の下にバスタオルとおむつを広げて敷きます。お風呂上がりなどリラックスしている時がいいそうですよ。
マッサージをする時は肌の摩擦を防ぐため、一般的には低刺激のベビーオイルを使います。私がレッスンを受けたところでは無香のごま油を推奨していました。どんなオイルを使うにしても、まず赤ちゃんにアレルギーが出ないかパッチテストをしてチェックしてくださいね。
準備が出来たらいよいよマッサージ。「今からマッサージするよ」と伝え、脚から始めます。左足から始めると心臓にも負担がかからないそうです。
脚が終わったらお腹、胸、腕……と全身に広げていきます。
最後に「終わったよ」と伝えるまで10分~15分。私が受けたレッスンではマッサージを終えたら、「マッサージさせてくれてありがとう」と子どもに言うよう、言われました。感謝の言葉を口にすることで、ママ自身の変化もあるそうです。
ベビーマッサージにはどんな効果があるの?
「子どもの『脳』は肌にある」(山口創 著/光文社新書)では、子どもの心を育てるためには、まず子どもの「肌」に触れることが大切だと説いています。肌は心をつかさどる脳にもっとも近いとされているそうです。
そう考えると、ベビーマッサージによる適度な肌への刺激は、赤ちゃんの皮膚を丈夫にし、風邪などひきにくい免疫力を高めてくれそうですね。
期待できる赤ちゃんへの効果
五感のなかでも重要度が高い触覚を刺激すると、脳の働きが活発になります。触られる心地よさから精神的にも安定します。やる気や好奇心も生まれると言われています。
リンパの流れや血流がよくなり、新陳代謝が高まります。ストレスホルモンも下がるため免疫力がアップします。
消化吸収力が高まるので、下痢や便秘が解消され、内蔵機能が整います。
皮膚刺激で脳の発達を促すので、神経系も発達。適度な圧も加えるので筋肉の発達も促します。
深い呼吸を促すため、精神が安定し、リラックスします。
リラックスすると眠りが深くなり、夜泣きにも効果があります。成長ホルモンの分泌も高まるので身長体重の増加も促進します。
期待できるママ・パパへの効果
毎日、肌に直接触れることで、ちょっとした変化に気付けるようになります。
産後は女性ホルモンの分泌が減っているため、心が不安定になりがち。赤ちゃんに触れることで、オキシトシンという幸せホルモンが分泌され、ママ自身がストレスから解放され、リラックスできます。
ベビーマッサージを続けた結果……
娘と息子がそれぞれ1歳をすぎるまで、毎日、お風呂あがりにベビーマッサージをしました。歩くようになってからでも、「マッサージ~」と自分から寝転ぶこともありましたが。
どちらも、ベビーマッサージをしてみて感じたのは、やはり「よく眠る」ということ。昼夜の区別もつくようになったことが、すでに自宅でライターの仕事を再開していた私にとってはありがたく、夜泣きをされて困るなどのストレスはありませんでした。
現在、娘は中1、息子は小4。マッサージの直接的な効果かどうかはわかりませんが、2人とも幼稚園・小学校を風邪などの病気で休んだことはなく、いまだに皆勤です。鼻風邪をひいても体を温めさえするだけで回復が早いような気がします。胃腸炎や他の感染症にかかったこともありません。
子どもが成長するにつれて、また別のストレスは出てきますが(笑)、少なくとも健康面ではわが子たちに合っていたように思います。
まとめ
ベビーマッサージに興味のある方や、「赤ちゃんが寝てくれない」「生活が変わり過ぎてストレスを感じる」というママは、一度、体験してみてはいかがでしょうか。
やってみて、「自分には合わない」「時間がない」と思った方でも、何かしらの発見があると思いますよ。