「水疱瘡」の症状と予防法は?はしかとの違いもご紹介

水疱瘡はウィルスに感染することで全身に発疹が現れる感染症です。水疱瘡は毎年12月から7月に流行することが多く、兄弟やお友達が感染した場合、高い確率で感染してしまいます。予防接種が定期接種となってからは重症化するケースが減っているようです。
「水疱瘡」の症状

「水疱瘡」はどんな病気?

水疱瘡は、水痘・帯状疱疹のウィルスに初めて感染した際に発症する急性ウィルス感染症です。水痘ははしかと並んで強い感染力を持ち、とくに10歳までの子供がかかりやすいと言われています。ピークは1~2歳です。

「水疱瘡」の症状は?

水疱瘡は全身に発疹ができるのが特徴です。約2週間の潜伏期間があり、発疹が出てから感染を知ることがほとんどです。頭皮、体幹、手足の順に発疹が現れ、数日程度でかさぶたになります。まれに髄膜脳炎、小脳失調、肺炎、肝炎など重篤な症状を引き起こすことがあります。

発疹の経過
①赤く盛り上がった発疹

②みずぶくれ:水疱の中の液体にはウィルスが含まれているので注意しましょう。

③かさぶた:1週間ほどですべての発疹がかさぶたになります。

同じ発疹の出る「はしか」との違いは?

同じように感染力が強く、発疹が出るはしかとはどのように違うのでしょうか。

はしか(麻疹)

はしかは、別名麻疹とも呼ばれています。はしかは発症すると咳や鼻水、発熱、目の充血などが続き、いったん熱が下がります。その後はしかの特徴でもある白いぷつぷつが口の中やほっぺたの内側に現れます。発症後4~5日で再び熱が上がり、発疹が全身に広がります。

水疱瘡とはしかの違い

  • 水ぶくれができる
  • かゆみが強い
  • 熱の出る期間が短い

水疱瘡にかかってしまったら?幼稚園・保育園は?

水疱瘡にかかった場合、保育園や幼稚園の登園は新しい発疹が出なくなり、すべての発疹がかさぶたになってからとなります。また主治医にかさぶたの確認をしてもらってからの登園となります。

水疱瘡の治療法や予防法は?

水疱瘡の治療法や予防法は?

治療法

水疱瘡は早い時期に抗ウィルス薬を投与することで、発疹の数や持続、かゆみ、痛みを軽減することができます。またかゆみを和らげ、二次感染を防ぐために塗り薬を用いることもあります。

水疱瘡の発熱時にアスピリン系の解熱剤を服用すると激しい嘔吐や意識障害などを引き起こすことがあります。まれに死に至ることもありますので、勝手な判断で解熱剤を服用せず、いつもと違うなと感じたら早めの受診が大事です。

予防法

水疱瘡は感染力が強く、飛沫感染・接触感染・空気感染によって広がります。残念ながら予防接種以外に水疱瘡を防ぐ方法はありません。

これまで任意接種であった水疱瘡の予防接種は2014年10月より定期接種になりました。1~3歳までの間に1回目、1回目から3か月以上間をあけて3歳までに2回目を接種することが義務付けられています。予防接種が定期接種となったことで、水疱瘡の患者は今後減少していくものと思われます。

身近な人が水疱瘡になった場合、すぐに予防接種を受けると間に合うこともあります。

水疱瘡は大人がかかるとどうなる?

水疱瘡はまれに大人にも感染します。大人の水疱瘡は重症化しやすく、まれに死に至ることもあります。大人の方が発疹の痛みが強く、発熱や倦怠感など風邪に似た症状があります。

水疱瘡は妊婦がかかるとどうなる?

妊娠中に水疱瘡に感染すると重症化するだけではなく、様々なリスクがあります。妊娠初期に感染すると流産したり、胎児が「先天性水痘症候群(CVS)」に感染することがあります。

先天性水痘症候群(CVS)の主な症状は低体重、四肢の形成不全、中枢神経の異常、目の異常、皮膚の異常などがあります。妊娠中は予防接種を受けることができませんので、妊娠を希望する方はあらかじめ予防接種を受けておくことが大事です。

まとめ

水疱瘡は子供の場合、経過は良好なのでとくに心配する病気ではありません。ただし、発疹をかいてしまうと痕が残ってしまうことがあるので気を付けてあげましょう。水疱瘡は2度感染することはまれなので安心してくださいね。

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