みなさんは“アドラー心理学”をご存知ですか?
知らない人も、『嫌われる勇気』という本のタイトルは聞いたことがあるのでは?
そう、その本で取り上げられている題材こそが“アドラー心理学”なんです。
子育てにアドラー心理学を活かせば、親も子供もハッピーになれるはず。
「心理学ってなんだか難しそう」なんて気負わずに、ゆるりとお茶でも飲みながらお付き合いください。
アドラー心理学とは
アルフレッド・アドラー氏が提唱。幸せに生きるためにはどうしたら良いのかを目的とした心理学です。
簡単に言うと『人は過去の「原因」で動くのではなく、今の「目的」で動く』と唱えた心理学です。
その思想をわかりやすくまとめた『嫌われる勇気』の本は、発売5ヶ月でなんと30万部のベストセラーになりました。
子供は子供、自分は自分
子供に対して、過保護になりすぎていませんか?なのに子供が言うことを聞いてくれない。そんな悩みを抱えてる人へ、この合言葉を贈ります。「子供は子供、自分は自分」。 そう、子供の課題に踏み込まないことが重要なんです。
例えば勉強しない子供に「勉強しなさい」と強制したいと思っても、勉強しなかった結果を受け止めるのは子供自身であり、親の課題ではないのです。
強制するのではなく、子供が自分自身の意思で勉強をしたいとなったときに「わからないことがあればサポートするよ」といった姿勢を見せてあげるのがポイントとなります。
それにより子供は自分の課題(=この場合、勉強)を考え向き合うようになるんです。親としては、子供のためにと口出ししたくてもグっと我慢!
褒めちゃダメ??
アドラー心理学は、褒めることを認めていません。なぜなら褒めるということは、褒めている側の考えによって、相手を評価しているから。
子供は褒められることに慣れてしまうと、「認められたい」と褒められることを目的とした行動をとるようになってしまうんです。
承認欲求が強い人って大人でもいませんか?自分の子供をそういう大人にさせたくないですよね。
ではどうしたらいいの?アドラーは、褒める代わりに感謝の気持ちを伝えましょうと述べています。重要なのは行為に対する感謝ではなく、存在に対する感謝を伝えることです。例えるならば、生まれたての赤ちゃんは無力なのに、ただ存在するだけで周囲を幸せにできますよね。それと同じで、子供は自分が存在するだけで価値があるんだと思えることによって、他者からの評価を気にせずに生きられるようになるんです。
過去でも未来でもなく、“今”に集中!
アドラー心理学では、過去の出来事も未来への想いも「現在」には影響がなく、考える問題ではないとしています。
子育てにおいて、過去の成功体験を褒めたり失敗体験を引っ張り出して否定したりしてはダメです。未来もそう。明るい未来をイメージさせるのではなく、「今現在」を充実させることが重要だと説きます。
過去でも未来でもなく、「“今”できることに集中して最善を尽くす」ことが大切なんです。親として、子供の「現在」が充実できるようにサポートしていきたいですよね。
アドラー心理学をもっと知ろう!
関連書籍はたくさん出版されていますが、まずは『嫌われる勇気』から読み始めてはいかがでしょうか?寛容な哲学者と、アンチ“アドラー心理学”の青年との対話形式によって構成されており、堅苦しさが一切なく、スルスルと読み進めることができますよ。
嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え
著:岸見一郎、古賀史健

そして、「課題の分離」「承認欲求の否定」など、実の覚えのある課題と解決策に深く納得しました。「勇気」をもって臨んで行きたいと思います。読後大変スッキリしました!



私自身、この本を読んでから、周りの人のマイナス面があまり気にならなくなり、声をかけてくれる人を大切に考える様になりました。