児童相談所ってどんなところ?誰が利用するの?

虐待など子どもに関するニュースでよく耳にするようになった「児童相談所」。港区では南青山での建設反対運動が起こり、話題にもなりました。ところで、児童相談所とはどんなところか知っていますか? 今回は児童相談所の役割などについてご紹介します。
くまの人形

児童相談所は何をするところ?

 まず、児童相談所は児童福祉法に基づいて、都道府県の各自治体に設置されています。それぞれ、児童福祉司や児童心理司、医師などの専門スタッフがいて、0歳から17歳までの子供や家族の相談にのったり、サポートしたりするというのが大きな業務です。
 
 子どもだけでなく親や先生、地域の人から相談が寄せられると、調査や診断を行い、家庭への援助や指導を行います。
 状態を確認し、医療機関での訓練やカウンセリングが必要という場合は、専門家を紹介することもあります。

児童相談所に相談できるのはどんなこと?

中学生児童相談所では18歳未満の子ども、その子どもの家庭などに関するすべての相談を引き受けます。市町村などの子ども支援センターや家庭支援センターなどの機関に比べ、専門的な地域が必要なケースを担当することが多いです。

養護相談

 
 虐待・養育困難(親の家出・失踪・脂肪・入院など)・迷子・里親相談

保険相談

 
 乳児・虚弱児・児童の病気や事故

障害相談

 
 視聴覚障害・言語発達障害・肢体不自由児・心身障害・知的障害・発達障害

非行相談

 
 虚言癖、浪費癖、家出、暴力などの行為・触法行為や犯罪少年で家庭裁判所から送致があった場合

育成相談

 
不登校・家庭内暴力・しつけ・適正相談・ことばの遅れ

本人はもちろんのこと、近所で虐待やネグレクトがあるのではないかと思った時にかけるのは、児童相談所全国共通ダイヤル「189」です。
もちろん通告者のプライバシーは守られます。

相談に対して、児童相談所が対応してくれることは?

カウンセリング相談して話を聞いてもらうだけでなく、児童相談所ではその対処もしてくれたり、対応策を考えてくれたりします。

助言

相談内容に応じて、必要なアドバイスをします。専門機関を紹介する場合も。

継続的な相談

一定期間、専門職員による援助をします。治療プログラムやカウンセリングなども。

一時保護

緊急に保護したり、生活指導をしたりしながら、子どもを観察します。

養育家庭

家庭で生活することができない子を迎えてくれる里親への斡旋をします。

施設への入所

一定期間、乳児院、児童養護施設、児童自立支援施設への紹介をします。

一時保護所というのは何?

中学生虐待の相談があったり、置き去りの訴えがあったりした場合、児童相談所は立ち入り調査を行い、保護者の同意がなくても子どもを保護することができます。
保護された子どもは、「一時保護所」などで生活します。
基本的に滞在は1〜3週間程度、最長で2カ月で、その後、約半数は親元に戻り、残りは児童養護施設や里親などに預けられます。
また、非行や精神障害を持つ子どもも同じ保護所で保護されるため、外出の機会はほぼなく、いろいろな自由が奪われることも。保護所間での格差が大きいことが問題にもなっています。

これとは別に、保護者が入院したり、災害などで養育ができなかったりする場合、子どもを施設に短期入所(ショートステイ)させることもできます。

児童相談所の課題とは?

考える女性児童相談所は原則、都道府県が管轄し、政令指定都市、中核都市のみが設置できると決められていました。でも、法律が改正され、東京23区も独自の児童相談所を開設できるようになったのです。
しかし、職員の人数不足などから、関係機関との情報共有が十分になされていなかったり、知識がなかったり、部門を分けられなかったりということがおこっています。
また、児童相談所の職位には公務員なので、何も知識がないまま、配属され、慣れたころにはまた異動してしまうという場合も多くあるようです。

まとめ

児童相談所の職員は増えていますが、それを上回るペースで虐待が増えていることも事実。
法律が改正され、東京23区も独自に児童相談所を設置できることになりましたが、より「子どもを守る」ための体制を整えることが求められています。

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