出産を終え、赤ちゃんはかわいいと思っていても、子どもと二人きりだったり、反抗期にさしかかったり、つい子どもにイライラしてしまって自己嫌悪……ということもあるでしょう。
でも、それはあなただけではありません! 先輩ママだって周りのママだって同じようなストレスを抱えた経験があるはず。今回は、イライラの原因と試してみたい解消法をご紹介します。
子育てのイライラの原因とは?
超少子国家となり、核家族化も進んだ日本。
近隣との関係も希薄なので、育児ストレスが蓄積しやすい環境になってきているのです。
このストレスが過度になれば、虐待につながることも。
子どもについ、イライラしてしまって、自己嫌悪に陥ることもあるでしょう。
ここでは、子育てにまつわるストレスの原因を考えてみます。
ストレスには5種類あります。
・対児感情
・母性意識
・夫へのストレス
・性格による不安の大きさ
このように多くの要因がストレスとなります。
具体的に見ていきましょう。
子育てに自信がない
子どもが言うことをきかない
子どもの発育が不安
悩みを聞いてくれる人がいない
ママ友との関係を楽しめない
だれもほめてくれない
経済的に不安
復職できるのか不安
社会からおいていかれたような気がする
一人になる時間がない
体を休められない
疲れがたまっている
妻や母親の役割が重い
三歳児神話という風潮
褒めることをよしとしない文化
上記のようなことがママたちのイライラの原因となっているようです。
ほとんどのママが抱える育児ストレス
ベビーシッターと家事代行のマッチングサービスをしている「キッズライン」が育児ストレス調査を実施しました。そのなかで、子供を持つ親の約92%が「育児についてストレスを感じる」と回答しています。
具体的に回答をみてみましょう。
およそ90%の親が育児についてストレスを感じています。
その結果、「子供を感情的に叱った」という回答が多くありました。そのほか、子どもにやつあたり、大声で怒鳴りつけた、涙が止まらなくなったなど、うまく解消的できていないようです。
育児中の一番のストレスは「自分の時間がないこと」。2位には、他の人の協力が得られないこと、となっています。このことから、一人で子育てに奮闘しているうちにストレスを溜めてしまっていると分析できそうですね。
また、逆にはワーキングママが増えていることから、子どもと一緒にいる時間が少ないということもでてきたようです。
では、週1回、3時間だけでも自分の時間があるとするとストレスは減る? という質問に対しては80%以上が「減る」と答えています。
一週間168時間のうち、たった3時間。それだけでも自分の時間を確保できると気持ちも少し楽になりそうです。
「キッズライン」では週に1回、3時間だけ自分の時間があったら? というアンケートもとっています。
トップはやはり、「美容院やマッサージ」。さらに、買い物や趣味の時間に使いたいという回答も多いですね。
なぜイライラしてしまうの?
ママたちは皆、「イライラしたくない」と思っているはず。できれば、ゆったりとした気持ちで、笑顔で子どもたちと接することができるのは理想ですよね。
しかし、今、ママたちを苦しめているのが、まさにその「理想」。
これまでの心理学の研究で証明されているのは、「must」(すべきだ)、「should」(しなくてはいけない)、また、逆に「すべきでない」「してはいけない」という考えを持つとストレスを抱えやすいということ。
「しなくてはいけない」と思えば、焦りや不安となり、別の人にたいして「すべき」と思うと、イライラへと変わってしまうようです。
「○○歳までにオムツをとらなくてはいけない」「離乳食の前だからおやつを食べてはいけない」など考えていると、それを「やってくれない」となったときにイライラが爆発してしまいます。
さらに、「わざと困らせてる?」「こんなはずじゃなかったのに……」という考えにいたり、落ち込むことも。
まずは、「理想」や「期待」をしすぎないことが、イライラを取り除く方法となりそうです。
おはママ掲示板に見る先輩ママの声
おはママ掲示板でも、同じような悩みやつぶやきがたくさんあります。
その中からいくつかピックアップしてみましょう。
皆、同じなんだな、自分に一人ではないんだなと思えると思います。
●辛いというか、しんどいなと思う時はあります。自分の体調不良時も育児はノンストップだし、自分の時間が持てなかったりすると、しんどく感じます。
●初めての育児なので辛いと思うことがありますが、笑った顔を見ると幸せだなと思えます。
●息子は本当に寝なくて、8ヶ月ですが、夜中7回くらい起きます。他の子はよく寝てくれるようで、不公平だな、なんで私は寝不足のままって思うこともあります。
●育児、辛いです。出産の時から難産で死にそうでした。腰が痛くてもおんぶして辛かったです。忙しくて、「ママのバカ」と言われて、どんなにムカついても怒りをぶつけられず、我慢して辛かったことも。
●辛いって思ったことあります。助けてくれる家がうらやましいとも。こういう掲示板で吐き出しています。
●もちろん辛いなって思うことあります。ある程度、手抜きや息抜きをしないともたないですね。
●私も親から離れているので、子供たちが小さい頃はため息の日も多々ありましたよ。
1人の時間がとにかくほしかったですね。
●子どもがいくつになっても大変だなと思います。毎日疲れますが、自分の好きなことをする時間を15分ほど作りました。
●育児は、大変なことが数多くありますし、反抗期には叩いてやろうかと思うほど腹の立つことも何度もありましたが、実際に子供と寄り添うえるのは人生においてごく短い期間だけなので、辛いと思わず楽しんだほうが後々良いと思います。
●私は上の子が3歳のまだまだ新米母です。これから学校に行きだしたりして、悩みも増えるんだろうな〜と思いますが。とりあえずここまでの経験で言うなら、私は新生児期が辛かったです。1人目も、2人目も。そもそも環境の変化が苦手なのと、朝も昼も夜もない生活が私にはキツすぎました…。
●一人目の新生児は辛かったですね。寝れないし疲れるし、ミルクの量やらなんでもこれでいいものか気になって、心身ともに休まらなかったです。
●歳子3人の子育て中ですが、2歳すぎてからの何をしてもいやいやーの時期には悩まされました。そして今も下の子、真っ最中なので、ご飯もお風呂もどう促すか、悩み中です。
●一番大変だったのは、寝返りができるようになる前までだったと思います。ひとりで座っていられないし、かといって寝かせっぱなしだと泣いてしまうしで、一日中抱っこをして過ごしていました。それが少し経つと、ハイハイしたり、自分の興味のあるもので時間を潰せるようになって、ちょっと楽になったなと感じました。
イライラしないための考え方
日本には昔から、「3歳児神話」というものがありました。現代でこそ、「自由な子育て」が叫ばれていますが、一方で、まだまだ昔ながらの考えは根強く残っている部分もあります。
ママたちの経験談を読んでいても、どうしても他者との比較をしてしまいがち。
子どもには子どもの、ママにはママの、パパにはパパのやり方がある「○○なり」という考え方ができると少し楽になるかもしれません。
前述した「すべき」「しなければいけない」を以下のように考えようと提案している専門家もいます。
・「○○できたらベスト」
・「○○できたらラッキー」
・「〜できればいいな」
こんなふうに自分たちの家族なりのハードルを少し下げると、みんなの気持ちが楽になりそうです。
そのためには、こんな考え方をしてみませんか。
長い目で考える
子どもがパパママと過ごすのは成長の一過程。
もちろん失敗もありますし、成長もします。年齢があがるにつれ、いつの間にかできるようになっていることありますよね。
いつも完璧を求めるのではなく、ゴールは大人になったときに自立できることくらいに思うとよいでしょう。
失敗経験をさせる
親としてはハラハラしてしまいますが、「失敗は成功のもと」。
言うことを聞かなくてイライラしますが、命に関わること以外は、「失敗の経験をさせてあげよう」と思えば、楽になりそうです。
「上着をきなさい」と言ってもきかずに、寒い思いをしたら、「気温に気をつけよう」という思いが芽生えるでしょう。
イライラの原因を考える
イライラするときというのは感情的になっている時。
自分がイライラした時はその原因を考えるだけでも、すっと気持ちが治まることがあります。
なんでだろうと立ち止まってみることが大切です。
怒りをコントロールする方法ってある?
怒りをコントールすることを「アンガーマネジメント」と言います。
怒りを爆発させる前に「6秒」我慢すればクールダウンできると言われています。
・ゆっくり数を数える
・手を洗う
・トイレに行く
・窓を開けて風にあたる
・チョコを食べる
こんなささいなことでいいので、「向き合っているものから目を逸らす」ことをしてみましょう。
おすすめしたい気分転換の方法
なるべくイライラやストレスを解消できる自分なりの方法を見つけるのがおすすめですが、いくつか気分転換の方法をご提案します。
甘いものや好きなものを食べる
食べるということはとても大切です。
生命を維持するものですから、美味しさも重要!
甘いものをゆっくり食べるのもいいですし、好物を食べるのもいいです。
外食をすれば気分転換にもなりますが、赤ちゃんがいる場合はデリバリーなどでもおすすめです。
家事の手抜きをする
家事に手が回らないとストレスがたまりがち。
でも、家事をしなくても生命に別状はありません!
食事が作れなければお惣菜でもいいですし、掃除ができなければ外注でもよいのです。
すべて一人でやろうと思わなくてOKです。
おでかけをする
赤ちゃんがいるとなかなか出かけることも難しいでしょうが、お散歩に行ったり、外の空気を吸ったりするだけでも気分転換になります。
たとえば、夕焼けを眺めるだけでも癒されます。
睡眠をとる
睡眠不足も大きなイライラの原因です。
赤ちゃんが寝ているときに家事をしようと思わず、一緒に寝てしまいましょう!
大人と話す
子供や、会話が成立しない赤ちゃんを相手にしているとストレスがたまります。
家族や友達など大人と積極的に話しましょう。
子育てセンターなどにいって同じような境遇のママと話すのもいいですし、そういう機会がなければ子育てサイトの掲示板やチャットルームなどもおすすめです。
子育ての大変さを共有する
ご主人でもいいですし、友達でもいいので、子育ての大変さを口に出すようにしましょう。
パートナーと気持ちを共有するのは大切なことですし、同じ思いを抱えているママたちと話すことも気が楽になります。
旦那にまかせてみる
ワンオペ育児にストレスを抱えているのなら、ダンナさんに子育てを任せてみるのもありです。
その際、「洗濯をしてほしい」「子どもにごはんを食べさせてほしい」など具体的に話をすると、ご主人も動きやすくなります。
趣味に没頭する
読書をしたり、ドラマを見たり、漫画を読んだりなど、自宅でできる気分転換法を見つけましょう。
アクセサリー作りをしたり、セルフネイルをしたりという方も多いようです。
まとめ
子育てをしていて、イライラした場合、まずはその原因を考えるとよさそうです。
でも、イライラするのはあなただけではありません。ですから、その自分を認めましょう。
そのうえで、ストレスを逃す方法を考えられるといいですね。