最近よく耳にする「合成界面活性剤」とはどのような成分なのでしょうか。できれば子供のいる家庭では使用しない方がいいといわれていますが、どのような害があるのでしょうか。実は私たちの身の回りにも合成界面活性剤を含む食品や化粧品、洗剤などがたくさんあります。知っているようで知らない合成界面活性剤について詳しくご紹介します。
「合成界面活性剤」とは?
「界面活性剤」とは界面(物質の境の面)に作用して性質を変化させる物質のことです。
界面活性剤を使えば、水と油のように本来混ざり合わない2つの物質でも混ぜ合わせることができます。また汚れを落とす洗浄効果もあります。
界面活性剤は全体で2000~3000種類あり、すべてが悪いというわけではありません。天然の界面活性剤や食品などに含まれるものは比較的安全ですが、問題は合成界面活性剤です。
「合成界面活性剤」はどうして有害なの?
天然の界面活性剤の場合、水に分解されやすく人体への影響は少なく安全です。一方で合成界面活性剤の中には毒性を持つものがあります。食器や衣類に残った合成界面活性剤は皮脂膜や角質層を通り抜け皮膚から血液に入り込みます。私たちの体は合成界面活性剤を分解できないため、肝臓に蓄積されます。
- タンパク質を破壊
- アレルギー、肌荒れ
- 肝臓機能の低下
- 生殖機能の低下
- 胎児への催奇形性作用
- 発がん性
人体への影響のほかにも、合成界面活性剤は環境汚染にもつながります。海に流れ込んだ有毒物質は海洋生物へ深刻な影響をもたらします。
「合成界面活性剤」はどんな商品に使われている?
「合成界面活性剤」には洗浄作用があるため家庭用洗剤や化粧品に多く含まれています。
私たちが普段愛用している洗濯洗剤、食器洗剤、シャンプー、消臭スプレー、洗顔フォーム、メイク落としなどにも合成界面活性剤が使用されています。「無添加」、「植物性」、「天然」などと書かれていても実際には合成界面活性剤が含まれることもありますので注意が必要です。
マヨネーズ、アイスクリーム、マーガリン、パンなどに含まれる乳化剤も実は界面活性剤の一種です。食品に使用されているものは比較的安全なものですが、添加物であることにかわりはないのでできれば避けたいですね。
身近な製品に含まれる合成界面活性剤に注意して!
お子様と一緒に使っているシャンプーやボディソープにも合成界面活性剤が含まれています。シャンプーやボディソープに含まれる合成界面活性剤は洗い流してもすべて落としきることはできないので、皮膚から体内に入り込んでしまいます。
そのほかにも食器や衣類に残った合成界面活性剤が、皮膚や口から体内へ入ることもあります。消臭スプレーなどに含まれる合成界面活性剤も空気中から体内へ取り込まれてしまいます。
お子様のいるおうちではできるだけ合成界面活性剤を含まない商品を選ぶことが大事です。最近では合成界面活性剤不使用の商品もたくさん市販されていますので、成分などをチェックして安全なものを選びましょう。
まとめ
合成界面活性剤、知れば知るほどなんだか怖いですね。危険性が指摘される一方で、合成界面活性剤は私たちの生活を便利にし、役立っている部分もありますのですべて排除することはできません。お子様が使用する製品だけでも、合成界面活性剤が使われていないものを選ぶようにしましょう。
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