妊娠したら出産に向けて様々な準備をしていきますが、やはり大切なのは出産準備。中でも意見が分かれるのは「出産時に立ち合いをするか・しないか」という点です。
2016年時点でのアンケート調査では夫の立ち会い割合は56%と言われていて半数が立ち合いをするという結果が出ています。5年間で20%も増えていて、ここ数年で立ち会いをするという人が増えていることが解ります。
そこで気になってくるのが、
・結局立ち会いすべきなの?
・立ち会いをするメリットやデメリットは?
といった点です。今回は3人の出産をした筆者の体験談を交えながら立ち会い出産をすべきかどうか、その決め手となるポイントについて考えていきます。
今妊娠中で立ち会い出産をするかどうか悩んでいる方はぜひ参考にしてみて下さいね。
3人を立ち会いで出産しました
筆者は3人を立ち会い出産で産んでいます。
・たまたま3人とも週末に陣痛が来た
・陣痛からすぐには生まれなかった
・夫の仕事が融通が利く仕事だった
といった理由もあり、3人とも立ち会ってもらうことが出来ました。もちろん、立ち会い出産でなければいけない!というわけではありませんし、デメリットもあります。中には立ち会い出産が原因で離婚に至った…という体験談も聞いたことがあります。
それでも私が立ち会いを希望したのは1人では心細くて耐えられる自信が無かったということと、汚い部分を見られても大丈夫だと思えたという2点が大きな理由です。
立ち会い出産を希望した理由
私が行っていた病院では「バースプラン」というどういった出産をしたいかという計画表を提出します。そこに立ち会い出産を希望するかどうかを記入する欄があったので、妊娠後期に立ち会い出産をするかどうか決める必要がありました。周囲の方に意見を聞くと
立ち会いしてもらったけど、痛すぎてキレて困らせた
といった意見もありましたが、色々考えて<間に合えば立ち会い出産をする>という希望を病院に伝えました。
私が立ち会い出産を決めた理由は4つ。
・命がけで産んでいるところをしっかり見せておきたい
・父親としての自覚が立ち会いをしたほうが芽生えそうだと思った
・1人で出産に挑むより、傍にいてもらったほうが心強いと思った
・病院では立ち会い出産を推奨していた
アンケート調査などでも立ち会い出産を希望する理由としてこういった理由が多く挙げられていることが解っています。私も否定的な意見よりも、これらのメリットの方を重視して立ち会いをすることに決めました。
3人を産んで解った、立ち会い出産のメリット
もちろん、3回とも出産は全く違ったものになりました。立ち会いに関しても違います。
1人目の時、1日以上かかった陣痛の間、うたたねをしたりしてあまり役には立たなかった夫。分娩室に入ってから大丈夫かな?と少し不安になったのですが、出産の際には手を握ってもらえて心強かったです。そして生まれた瞬間、夫は泣いていました。それまで泣いた姿を見たことが無かったのでびっくり。やっぱり立ち会い出産を選んでよかったと感じました。
2人目、3人目の時は泣くことはありませんでしたが、夫自身も立ち会いを希望していましたし、普段は口下手でなかなか感謝の言葉を素直に伝えてくれるタイプではないのですが、産後は「がんばって産んでくれてありがとう」という言葉をくれます。
私も夫が傍にいてくれるだけでかなり心強かったです。陣痛の間は本当に痛みとの戦いで一人で耐えるのは大変です。もちろん看護師さんや助産師さんもサポートしてくれますが夫が近くにいるというだけでかなり精神面での不安が取り除かれていると感じました。こうして考えると、やはり
・居てもらえると心強い
・誕生の瞬間を一緒に見られる
という点がとても大きなメリットになっていると感じます。
産まれた直後は2人とも感動で「一緒にやり遂げた」という意識になります。また、産後すぐはハイな状態になっているので夫が横にいてくれると話もできますし、赤ちゃんとの写真を撮ったりしてもらうこともできます。
出産しているシーンは見られたくない、という方も時間の都合が合うなら出産直後の少し安静にしていないといけない時間帯だけは入ってきてもらうというのも良いかもしれませんね。
どこまで見せられる?夫との距離感や関係が重要
改めて夫に聞いてみたところ、「立ち会いしてよかった。他の人にも勧めている」と言っていました。やっぱり子供たちの誕生の瞬間を見られてよかったし、これだけ必死になって産んでくれたんだな~と思えて良い経験になっているそうです。
しかし出産とはキレイなことだけではありません。出産中は顔もかなりひどい状態だと思いますし、汚い部分も見せることになります。
私たちは「夫婦だからそれくらい気にならない」という感覚ですが、そうでない方も居ると思います。出産シーンなんて絶対に見られたくない!と考えている方も少なくはないでしょう。
実際に夫は私が会陰切開の傷を縫っているところや、産後に出てきた胎盤などを見ています。頭側にいてもらいましたが、それでも少しは血やグロテスクな部分が見えたようです。これは自分自身でもあまり見たくないと思うもの…。正直なところ、こんな部分を見てその後は女として見てもらえるのか?という疑問が無かったわけではありません。実際に夫は「さすがに産後しばらくは夫婦生活を再開させるのがちょっと怖かった」と言っていました。
この点に関しては夫婦でよく話し合いました。出産時は排泄してしまうことだってあります。これを出産する自分自身が「見られても特に問題ない」と思えるかどうか、夫側が「出産の姿を見ても、引かない自信がある」と思えるかどうかという点が大切です。
夫は全く気にならないタイプの人だったので問題ありませんでしたが、中には血が苦手、妻のそんな姿に耐えられないかも…。という方もいるでしょう。だからといって否定されるようなことはありません。夫がよくても妻が絶対NG!ということもあります。
立ち会う前にはこういったシーンを見る覚悟があるかどうかという点をよく夫婦で話し合うことをオススメします。
過度に期待しすぎないことも大切
立ち会いをしてもらったからといって、陣痛の痛みが軽減されるわけではありません。陣痛が軽いうちはマッサージなどをしてもらっていましたが、陣痛感覚が狭まってくればやはり頼りになるのは助産師さん。的確な部分を抑えてくれて陣痛を乗り切るサポートをしてくれます。
その間、夫は傍観者。中には的確にマッサージしてくれるような有能なご主人もいるかもしれませんが、ほとんどは「ただ見ていることしかできない」というのが現実です。立ち会いをして陣痛の間は、「居てくれるだけでOK」と思っておいた方がいいかもしれません。個人的には手を握ってくれているだけで本当にありがたいと感じましたし、それ以上のことは望みませんでした。
夫が何かしてくれると期待しすぎると、立ち会いしなきゃよかった…と後悔してしまうかもしれませんね。
まとめ
立ち会いをしなくても、子供への想いが変わるわけではありませんし、夫婦関係が悪くなることもありません。
立ち会いをするかどうかを決める一番大切なポイントはやはり「汚い部分を見ても関係が変わらないかどうか、見られても嫌じゃないかどうか」という点だと思います。ここがクリアできるなら立ち会いはメリットも多いのでオススメです。
夫が出産シーンに耐えられるか判断できない、という場合もあるでしょう。絶対に頭側にいてもらって、出てくる部分が見えないように徹底してもらうなどして立ち会うという方法もあります。
立ち会いをすると決めたなら、色々な立ち会い出産の体験談をチェックすることをオススメします。チェックしながら2人でルールを決めて、素晴らしい瞬間を迎えられるように準備していきましょう。