赤ちゃんは泣くのが仕事。それがわかってはいても、なかなか泣き止まないと困ってしまって、ついイライラ……してしまうことも。でも、その原因や泣き止ませる方法を知っていれば、落ちついて対処できることがあるかもしれません。
今回は赤ちゃんが泣く理由や、その泣き止ませ方をご紹介します。
赤ちゃんが泣く理由は?
赤ちゃんが泣き出したら、まずはその原因を考えてみましょう。
お腹が空いていたり、オムツが汚れていたり、眠いのにうまく眠れなかったりすることがあります。
「乳幼児揺さぶられ症候群予防BOOK」から具体的にあげてみましょう。
特に「肉体的不快」と「精神的不快」に大きく分けられます
・のどがかわいた
・オムツが汚れた
・抱っこしてほしい
・寒い/暑い
・きゅうくつな姿勢
・どこかかゆい
・リラックスしたい
・音や光の刺激がある
・ちょっと疲れた
・なんとなく眠い
赤ちゃんが泣き止まなかったら、こういった原因を考え、対処してみましょう。
原因を取り除いても泣き止まない場合は?
赤ちゃんは月齢によって、泣きのピークがあります。
厚生労働省のホームページに「赤ちゃんが泣きやまない〜泣きへの対処と理解のために」というDVDが公開されています。その中に「泣きのピーク」というグラフがあります。
(厚生労働省HPより)
これを見ると、生後1〜2ヶ月に泣きのピークがあることがわかります。
その時は何をやっても泣き止まないことが多いですが、ピークをすぎると、徐々に治まってきます。
<1〜3ヶ月>
生後間もない赤ちゃんが泣くのは不快なことがあって、それを訴えていることがほとんど。
赤ちゃんが不快感をおぼえていないかたしかめましょう。
<4〜6ヶ月>
この頃になると、不快なこと以外に、眠い、寂しいという気持ちが芽生えてくることもあります。
<7〜9ヶ月>
人の顔を区別できるようになってくると、人見知りによって泣くケースや後追いなども増えてきます。夜泣きが始まる子もいます。
泣きのピーク以外に泣き続ける理由
前述のように、赤ちゃんは不快感や気持ちを伝えますが、泣き方が違うときは次のような理由があるかもしれません。
■パープルクライング
赤ちゃんがよく泣くのは生後2週間から2ヶ月ごろ。
P:泣きのピーク
U:予想外
R:なだめても抗う
P:痛そうな表情
L:長く続く
E:午後から夜にかけて
上記の頭文字から「パープルクライング」と呼ばれています。
この時期は理由もなく泣きますが、ピークを過ぎれば少しずつ治ります。
■たそがれ泣き
生後1ヶ月ぐらいまでの赤ちゃんが泣く場合はコリック(黄昏泣き)かもしれません。
腕や足をバタバタさせたり、背中をそらせたりします。
原因はわかっていませんが、生後3〜4ヶ月ごろには自然に治まります。
■HSC
5人の1人くらいの割合で、人一倍敏感なHSCの可能性があります。
室温の変化や大きい音、まぶしい光などに反応してしまうため、外的刺激を減らす必要があります。
無理に泣き止ませる必要はない! 赤ちゃんにやってはいけないこと
■揺さぶらない
全然泣きやまずに、カッとなって激しく揺さぶってしまうことがあります。
それで泣き止んだとしても、実は脳にダメージを与えて泣き止んでいるだけなのです。
赤ちゃんの頭は体に比べて大きいので激しく揺さぶられると、頭の中に大きな回転力が加わります。その結果、脳のまわりの血管や神経が引きちぎられてしまいます。
これを乳幼児揺さぶられ症候群といいます。
揺さぶられ症候群になると、言語障害や学習障害、歩行障害、失明という後遺症があり、死にいたることもあります。
■放置しない
自宅のような安全な場所で、しかも短時間なら構いませんが、外出先などで長時間にわたって赤ちゃんを放置するのはダメです。そのような場合は、育児放棄とみなされることもあります。
■口を塞がない
赤ちゃんが泣き止まないからといって、口を塞ぐなどの暴力は行ってはなりません。
抵抗ができないので、虐待とみなされることがあります。
赤ちゃんを泣き止ませるためにしてみたいこと
赤ちゃんを泣き止ませるために、以下のようなことをしてみましょう。
お世話をする
授乳をし、おむつ替えもしてみましょう。
体の状態を確認する
おむつかぶれがないか、暑さや寒さがないかチェックしましょう。
抱っこしましょう
トントンたたいてあげると安心します。
おくるみで包んであげましょう
柔らかいおくるみで包むと安心すると言われています。
音をきかせる
「シー」という音や、ビニールをクシャクシャさせると落ち着きます。
お腹をマッサージする
ガスがたまっている場合もあるので、ゆっくりなでてあげましょう。
ドライブに行く
心地よい振動で泣き止むこともあります。
おんぶをする
抱っこだけでなくおんぶも効果的。背中から聞こえる心臓の音が心地よかったということもあります。
泣き方がひどいとき、次の症状ならば慌てなくて大丈夫です。
・うんちが出ていない
・おしりが赤い
ただ、次の症状がある時は受診しましょう。
・ぐったりしている
・熱がある
・おまたがふくらんでいる
・顔色が悪い
先輩ママ・パパはどんな方法で泣き止ませてる?
●呼吸に合わせてトントンする
●お気に入りのグッズを置く
●ドライブに行く
●ビニールをカシャカシャならす
●周囲を散歩
●胎内音を聞かせる(YOU TUBEあり)
●泣き止むという噂の音楽を流す
・タケモトピアノのCM
・トントントマトちゃんの音楽を流す
・ムーニーちゃんのおまじない歌
●バウンサーを使う
●おしゃぶりを使う
それでも泣き止まず、疲れてしまったら
どんな対応をしても、ママパパだって疲れてしまいます。
赤ちゃんや悪いわけでも、パパママが悪いわけでもありません。
そんなときはどうしたらいいでしょう。
赤ちゃんを安全なところに寝かせたら、赤ちゃんを見守りながらも、少し離れてみましょう。
少し心を落ち着けるといいかもしれません。
やらなければいけないことがあるなど、泣き止ませようとするとイライラしてしまいます。
焦ったり、一人でやろうとしたりしないようにしましょう。
なきやまない赤ちゃんと家にこもっていると、ママパパも疲れてしまいます。
抱っこやベビーカー で外に出て、風にあたるのもの一つの方法です。
まとめ
赤ちゃんが泣いていると、「早く泣き止ませなければ」と思ってしまいがち。
でも、赤ちゃんは泣くのが仕事。
焦ってたいしょせずに、気持ちに余裕を持って接することが出きればいいですね。