今や国民病とも言われる花粉症。コロナ禍でなくても、マスクが手放せない方も増えてきますね。大人になってから突然発症する人も少なくありません。風邪のような症状だけど目も痒い……「これって花粉症?」とハッとする方もいるのではないでしょうか。今回は花粉症の症状と話題になっている治療法をご紹介します。
花粉症ってどんな病気?
スギやヒノキなど植物の花粉が飛ぶ季節にだけ症状がある「季節性アレルギー性鼻炎」のことを花粉症とよびます。現在、日本では、スギやヒノキをはじめ、約60種類の植物が花粉症を引き起こすと言われています。
ダニやハウスダストなどのアレルギーにより症状が一年中ある「通年生のアレルギー性鼻炎」と両方に悩む人も多いようです。
子どもや赤ちゃんも花粉症になるの?
子どもの花粉症は年々増えていて、主に幼児から発症し、10歳以上になると大人の発症率と変わらないとされています。
ただ、風邪やインフルエンザが流行する時期と重なったり、症状を具体的に伝えられなかったりということもあるので、よく観察しましょう。
特に、子どもの花粉症は鼻づまりや目のかゆみを伴うことが多いので、気になったらすぐに医療機関を受診しましょう。
花粉症の症状とは?
花粉症は主に鼻と目に症状が出てきます。
鼻の症状
- くしゃみ……連続してくしゃみが出る。回数も多い。
- 鼻水……無色で粘り気がなく、サラサラとした鼻水が止まらない。
- 鼻づまり……鼻の粘膜が腫れ、空気が通れなくなるため、口呼吸になる。
目の症状
- 目のかゆみ……目やまぶたに炎症が起き、かゆみが出る。
- 充血店……白目の血管が赤く見えます。結膜炎を起こすことも。
- 涙が出る……かゆみとともに涙が出る。
こまめに目や鼻を洗うなど、対策をかかさないようにしましょう。
注目されている花粉症の治療法とは?
花粉が飛び始めると、鼻の粘膜で炎症が起きてきます。その症状を緩和させたり、根治させたりするのに効果のあると言われる治療法をご紹介します。
初期治療(初期療法)
花粉が飛散する前から症状に合わせた薬を処方してもらい、重症化を防ぎます。
医療機関で処方してもらった薬を、花粉の飛散が終わる時期まで飲み続けます。
レーザー治療
アレルギー反応の中心である鼻の粘膜を炭酸ガスレーザーで焼灼します。妊娠中や授乳中の方でも日帰りでできます。
アレルゲン免疫療法
花粉症を引き起こす原因となる抗原に触れていると、やがて反応しなくなります。そのために少量からアレルゲンを注射などで投与していきます。徐々に、量を増やしていった後、長期維持します。
舌下免疫治療
スギ花粉の抗原エキスを舌の下にいれるというものです。2年ほど続けると効果が出てくるとされています。治療の前に何もアレルギーが診断を確定させる必要があります。
後鼻神経切断術
鼻の中に内視鏡を入れ、粘膜を焼くという手術です。くしゃみや鼻水、鼻づまりが改善すると言われています。
心がけたい自分でできる花粉症対策
治療をするのはもちろんのことですが、日常生活で少しでも症状を和らげたいですよね。
自分でできる花粉症対策をご紹介します。
外出を控える
地域によって差がありますが、飛散の多い午後1〜3時頃の時間帯はなるべく外出を控えましょう。
マスクとメガネは必須
コートもつるつるとした素材にした方が、帰宅時に花粉をはらいやすいです。
玄関で花粉を落とす
家に帰ったら、玄関を入る前に外ではらって、持ち込まないようにしましょう。
布団や洗濯物は部屋干し
布団乾燥機などを活用し、外に干さないようにしましょう。どうしても干したいときは午前中に。さらに布団の表面を掃除機で吸いましょう。
お風呂やシャワーでしっかり流す
こまめに掃除をすることも大切ですが、身の回りについた花粉をしっかり落としてから眠りましょう。
空気清浄機をフル活用
空気中の花粉を少なくすると症状も軽くなります。
加湿を心がける
炎症を抑えるために加湿などで水分を補給してあげましょう。
まとめ
くしゃみや鼻水がつらいと、判断力もなくなり、日常生活にも大きな影響を及ぼしますよね。
対策や予防、症状を和らげる努力などをして、花粉症を乗り切りましょう。
また、自分にあった治療をするためには、医療機関をしっかり受診してくださいね。