赤ちゃんは、自分で体温調節がうまくできません。それは体温調節を行うために必要な「体温調節中枢」が発達していないからです。梅雨の時期、赤ちゃんは気温といっしょに体温が上下してしまうため、赤ちゃんは、ぐずるのです。今回は湿気対策についてご紹介します。
「抱っこしても、ミルクをあげても、オムツを変えても、外に散歩に連れ出しても……何をしても泣き止まない!」
赤ちゃんの面倒を見ているママなら、誰しも一度は子どもの不機嫌に悩まされたことがあるのではないでしょうか。
考えられることは全てやって、もはや打つ手なし。泣き止まない我が子を抱っこしながら、いつ終わるかも分からない不機嫌に、こちらが泣きたくなりますよね。
でももしかしたら、泣き止まない原因は「湿気」にあったのかもしれません。
実は赤ちゃんは湿気に敏感で、湿気が大嫌いなのです。
ですので、湿気対策をすれば、機嫌よくニコニコ笑ってくれるかもしれません。赤ちゃんが笑顔なら家族全員が笑顔になれること請け合いです!
それでは赤ちゃんと湿気の関係、そして赤ちゃんの湿気対策について詳しく見ていきましょう。
赤ちゃんは湿気が嫌い?
「今まで夜はスヤスヤ眠っていたのに、梅雨になってから夜泣きをするようになった」なんて悩むママは、少なくありません。
なぜなら、赤ちゃんは湿気に敏感だからです。
じめじめと湿度が高いと、赤ちゃんは不機嫌になりやすいんですよ。
赤ちゃんに最適な湿度は、春夏秋冬問わず、40~60%程度です。梅雨時は70%を越える日が続くので、赤ちゃんが不快に思うのも無理ないことです。
梅雨から夏の間は、もともと湿度が高く、カビも発生しがちです。エアコンのドライ機能を使って、40~60%の湿度をキープしておくと良いでしょう。あるいはエアコンだけではなく、新聞紙を敷いて湿気を吸わせたり、換気扇を使って部屋の空気を外に逃がす、などの方法もありますよ。
反対に冬場は、空気がカラカラに乾燥しがちです。加湿器を使って、適切な湿度を保ってくださいね。加湿器のみならず、例えば洗濯物を部屋干しにしたり、ハンガーに塗らしたタオルを掛けておくだけでも湿度を上昇させることができるので、ぜひ覚えておいてください。
赤ちゃんのベッドの横に温湿度計を置いておくと、いつでも湿度が確認できるのでおすすめですよ。
赤ちゃんに必要な湿気対策
赤ちゃんが快適に思う温度は?
赤ちゃんって、とても汗っかきですよね。もともとの体温が大人よりも高いので、大人が「快適」と思う温度でも、赤ちゃんにとっては「暑い」と不快の原因になったりします。
ぽかぽか陽気の春は、25度程度で人が過ごしやすい適温です。でも赤ちゃんを窓の近くなど日のあたるところに寝かせていると、熱い日差しで不快にさせるかもしれません。ベッドの設置場所にはご注意ください。
現在の母子手帳では、今まで赤ちゃんへのおすすめとしていた「日光浴」という記述が消されています。春先からどんどん紫外線が強くなってくるので、薄手のカーテンで対策をしてあげることも忘れないでくださいね。
太陽ギラギラの夏、赤ちゃんにとってベストな温度は、外気温から4~5度程度低いくらいです。暑ければ暑いほど、エアコンに頼るしかありませんよね。でも、エアコンの風が直接赤ちゃんに当たらないようにご注意ください。肩は冷えやすいので、ノースリーブよりも半袖がおすすめです。できれば肌着も着せてあげると、汗を吸ってくれるのでさらに快適に過ごせることでしょう。
涼しくなる秋は、適温は22~25度です。ですが「朝と夜は寒いのに、日中は暑いくらい」など、なかなか外気温が一定しない時期でもあります。エアコンも良いですが、涼しいときには網戸にして自然の風を浴びさせましょう。また気温に応じて、服装で調節してあげてくださいね。
体の芯から凍える冬、赤ちゃんにとっての適温は22~23度です。外に連れ出すために防寒着を着せたとしても、店内に入ったら脱がせる……など、こまめに気にかけてあげてください。何にでも興味を持つ赤ちゃんですから、ストーブでの火傷にも気をつけましょう。
また赤ちゃんの手が冷たいと、「寒いのね!」と着込ませたくなりますが、実は新生児の手足は冷たいものです。寒いのか暑いのか心配でしたら、首元から服の中に手を入れてみましょう。服越しにぽかぽかと暖かい体温が分かれば、適温ということです。反対に、手を入れたときにモワっとした暑い湿気を感じたら、それは暑がっているということです。あるいは服越しの体温が冷たいようでしたら、1枚さらに着させてあげてくださいね。
赤ちゃんが快適に過ごせる寝具は?
大人よりも体温が高くて、汗っかきの赤ちゃん。特に0歳の赤ちゃんは1日の大半を寝具の上で過ごしているわけですから、少しでも心地よく寝そべっていられるように、寝具にはこだわってあげたいですよね。
赤ちゃんにおすすめなのは、吸湿性の良い寝具です。例えば、綿100%の生地を選ぶのが良いでしょう。
また、汗が染みた寝具には雑菌が繁殖しやすいので、シーツは毎日取り替えてあげてください。バスタオルをシーツ代わりにするのもおすすめです。日中はシーツとして敷いて、入浴の時間になったらそれを剥がして、バスタオルとして使うのです。そして、布団には新しいバスタオルを敷いて、翌日の入浴時にまたそれを剥がして使います。ただでさえ育児と家事に忙しいママですから、洗濯物も1枚だって少ないほうが良いですよね。
ちなみに、手足は寝具から出しておいてあげてください。特に冬場は、「寒いのでは」と手袋をかぶせたり、靴下を履かせたりすることもあるでしょう。
でもそれは、外出のときだけに留めておきましょう。赤ちゃんは、手や足から、体内にこもった熱を発散しています。ですのでこれらを塞いでしまうと、さらに暑がる要因になるのでご注意ください。
赤ちゃんが快適に過ごせる衣類は?
いつ触ってもほかほか温かい赤ちゃんは、寝具だけではなく、衣類の内側にも熱がこもりがちです。自分で放出している熱のせいで、衣類の中は意外とじっとりしていたりするものです。
前述したように、赤ちゃんは大人よりも体温が高いです。季節問わず、大人よりも1枚少なめの枚数で着せることを意識してあげてください。
さらに、衣類の中の湿気対策として、服の素材にもこだわりたいものです。例えば寒いとフリース素材を着せてあげたくなりますが、化学繊維で出来た服は、汗をあまり吸ってくれません。「冬なのに赤ちゃんの背中にあせもが・・・」と驚くママは少なくありませんが、服の素材を見直すことで、赤ちゃんにとってより良い環境となるはずです。
おすすめなのは、やはり綿で出来た服です。衣類の内側にこもった湿気をしっかり吸ってくれるので、赤ちゃんも快適に過ごせることでしょう。
また赤ちゃんは、体全体を使って全力で泣くので、汗をかくことは日常茶飯事です。大人のように「着替えは1日1回」とするのではなく、赤ちゃんが汗をかいたようだったら、日中でもすぐに何回でも着替えさせてあげると良いでしょう。きっと、「なんだかニコニコご機嫌ね♪」と感じる回数が多くなるかもしれませんよ。
赤ちゃんのいる家庭には、布団乾燥機がおすすめ
ホコリのあるところには必ず居るといわれている、ダニ。
ダニはホコリだけではなく、湿気も好みます。皮脂などの汚れがあるところなら、尚更ダニには高環境です。
実は、これらの条件を全て満たしているのが、赤ちゃんがいる布団なのです。
布団には一般的に、1㎡あたり約10万匹のダニが生息しています。特に赤ちゃんは1日中布団の上で生活するので、布団には湿気がこもり、代謝が高いので皮脂汚れも多く付きます。これはつまり、ダニにとって最適な繁殖環境なのです・・・。
ダニは、喘息やアレルギー症状の原因となるため、放っておくわけにはいきません。
天日干しをしてダニ対策をするご家庭は多いですが、実はダニは日光では死にません。真夏の炎天下でも、そのまま生息しているのです。
理由は、死滅条件の「温度」にあります。ダニは、50度以上で半数が死滅します。炎天下の車内は50度近くになるので、ベランダに干すよりは、真夏の車内に干すほうが確実に効果的です。
でも、育児や家事で忙しいのに、重い布団をかついで車内と家を何往復もするのは大変ですよね。それに、夏以外の季節では対策の仕様がありません。
おすすめは、布団乾燥機です。布団乾燥機の多くは、ダニの死滅条件である50度以上の熱風を出すことができます。
これなら確実にダニを死滅させることができるし、何より重い布団をかつぎながら、ベランダと各部屋を何往復もしなくて済みます。敷いた布団に乾燥機をセットしてボタンを押すだけなので、忙しいママでも簡単ですね。
赤ちゃんを入浴させている最中や、外出の間、1歳以降なら食事の時間など、ちょっとした時間に、1日1回は布団乾燥機を稼動させることを日課にしてみてください。
赤ちゃんのいる家庭におすすめの布団乾燥機
また、手軽で確実にダニ退治ができる、おすすめの布団乾燥機もご紹介いたします。お子さんが布団から離れているときに、ぜひ1日1回は稼動させてください。
布団乾燥機 ダニ退治 アイリスオーヤマ カラリエ FK-C3
パナソニック FD-F06X2-N ふとん暖め乾燥機
まとめ
いかがでしたか。赤ちゃんは湿気に敏感なので、湿気対策をすれば「何で泣き止まないの!」ということが減るかもしれません。
子どもがニコニコなら、ママも気持ちに余裕が生まれます。ぜひ湿気対策をしてみてくださいね。