子供の英会話はいつから始めるのがベスト?乳幼児・幼児・学童期、早期教育の是非について徹底検証

東京オリンピックを控え、英語を話せるということがスタンダードになる時代はもう目前に迫っています。そんな影響もあってか、現在子供にさせたい習い事のトップにランクは英会話です。では子供の英語教育はいつから始めるのが良いのでしょう。
今回は、英語早期教育のメリットとデメリットについて詳しく解説します。

英語早期教育のメリット

英語の早期教育の利点は多く、しかも「早ければ早い方が良い」と言う意見をよく聞きます。それには「私たちの耳は普段使わない周波数はだんだん聞き取れなくなってくる」という科学的に裏付けされた根拠があるのです。
例えば日本語の周波数は「150~1500ヘルツ」と言われ、日本語だけに触れているとそれ以外の周波数は聞き取りにくくなります。
日本語を母語として身につけた日本人の場合は、1,500ヘルツを超える音に対しては言語として捉えることが難しくなるとさえ言われるのです。ちなみに、アメリカ英語は「750~5000ヘルツ」、イギリス英語は「1,500Hz~12,000Hz」と、日本語の周波数とは大分違うことが分かりますね。
このことが、できるだけ早期に英語を始めた方が良いという理由で、早ければ早いほどリスニング力に差が出ると言われているのです。

乳幼児から始める英会話のススメ

乳幼児から始める英会話のススメ
この時期の赤ちゃんは英語どころか日本語の会話も成り立たない状態ですね。
こんなに小さな時から始めても効果なんて出るのかな、という疑問を感じている人もいるかと思いますが、やり方次第で赤ちゃんへの英語の導入に成功しますよ。

3歳までが勝負「耳の黄金期」

赤ちゃんの脳には、あらゆる言語を習得するのに必要な神経細胞(ニューロン)が存在しています。この時期に英語にたくさん触れる環境をつくると、英語脳の土台が形成されます。「3つ子の魂、100まで」という言葉でも知られるように、3歳までに経験したことは、その子の将来の糧になると考えられています。
英語早期教育のメリットで説明した「使わない言語の周波数が聞き取れなくなってくる」という現象も、3歳ごろから徐々に起こっていきます。逆を返せば、3歳までは、母国語・外国語の区別なくどのような音でも聞き取れる時期なのです。これを「耳の黄金期」といい、0~2歳のうちに英語に触れ始めるのが良いと言われる理由です。

赤ちゃんに英語のプレゼントを

0~2歳の間しかない「耳の黄金期」に英語に触れさせる方法として効果的なのが「英語の音源のかけ流し」です。媒体はCDでも動画でも構いません。単調な繰り返しのもので良いので、できれば歌などリズムがあるものの方が赤ちゃんは興味を示しやすいでしょう。「かけ流し」というくらいなので、赤ちゃんも親も内容を理解しながら真剣に聴く必要はありません。

パパ・ママにアドバイス

言葉を発する前の乳児期からの英語教育は、ネイティブのように話せるようになるというより英語の音楽や童謡などを楽しむに過ぎません。耳が慣れることでリスニング力と発音が良くなると良いなと思って気楽に楽しみながら行なうことが大事です。
単調なCDを繰り返し聴かせていても、赤ちゃんからの反応は少なく親は不安になる時期です。ですがこの時期の赤ちゃんへの英語のプレゼントは、蓄積され後に大きな成果となって現れることでしょう。

幼児から始める英会話のススメ

幼児から始める英会話のススメ
昨今、早期教育で英語を取得させたいと思う方が増えているのですが、会話が成立するほどの英語力を身につけるにはお家の中でも外でも英語で話す生活環境の中でしか実現しません。ママやパパと会話するのもすべて英語、幼稚園などの集団生活の中での会話も英語、そういう生活を通してはじめて英語の理解力と会話力が身についていきます。
ではこの幼児の時期に英語早期教育を始めるメリットはあるのでしょうか?

外国人に慣れる練習をしよう

幼児期の英語早期教育を通じて一番期待されることは、外国人に慣れること。肌や髪の毛の色、異なった言語を話す外国人を前に物おじせず片言でも積極的に話そうとするのはこの時期ならでは。英語に限らず、言語獲得には社会性の発達が深く関わります。世界に興味を持ち英語に関心を持つことで、英語学習を通して多くのことをぐんぐん吸収していくでしょう。

家族で英語に触れよう

両親が英語を話せない環境下で、まだ日本語で思考する能力がない幼児に英語教育をしても、言語学的にはあまり意味をなしません。そのため、日本語と英語が混じるルー大柴状態になるという心配も杞憂です。英語を教えようとして日本語で話しかける量が減ってしまうような事があれば、日本語の運用能力に問題が出てくるかもしれません。日本語で話しかける量を減らさずプラスαとして英会話を取り入れるようにすれば良いでしょう。

楽しいこととむすびつけよう

「好きこそものの上手なれ」、という言葉はまさしく語学取得のためにあるような言葉ではないでしょうか。ぜひ子供の好きなものや楽しいことと英語を結びつけてあげましょう。そうすることで子供は英語学習を勉強というより遊びと認識し、意欲的に取り組むようになります。まずは英語を教育するというよりも、英語は楽しい!とか、面白い!と思える環境を整えてあげることが大切ですね。

学童期から始める英会話のススメ

学童期から始める英会話のススメ
言葉が一生ものになるには、文法の理解がきちんと成り立ってからと言われています。それが確立するには7歳、つまり小学校に入学するころから。このころになると母国語でのコミュニケーションはスムーズで、英語に対しても深い理解力が備わってきます。

自分の言いたいことを伝えることができる

おうむ返しのように耳から聞こえた音をそのまま声に出していた幼児期と違い、自分の考えや要望を伝えようとすることができる時期です。言葉というのは、コミュニケーションの手段にすぎません。いくら耳のよい子供であっても記憶力のよい子供であってもコミュニケーションがないと英会話は身に付きません。そう考えると学童期の子供は、自分の思いを相手に伝える手段として英語を扱えることができます。

目標を定めてみよう

この時期の子どもたちにとって、英検などの資格取得を目標にすることも英語学習のモチベーションUPにつながるでしょう。またどのくらいの理解力が備わっているのかを知る指標ともなり、今後の学習計画が立てやすくなります。

英語早期教育のデメリット

英語早期教育には上記に挙げたようなメリットが多いとはいえ、まずは「日本語をしっかり身に着けてから」という考え方もあります。
人間は考える時は、まず母国語で考えます。いくら英語が堪能な場合でも同じです。その考える能力が発達していなければ、流ちょうな英語を話せるはずがないのです。そのため、まずは的確に表現し伝えられるだけの日本語を身に着ける方が先決というわけです。
母国語の語彙の範囲でしか外国語は身につかないとも言われ、いくらきれいな発音だとしても内容が浅く中身のないことしか言えないのなら意味がないとさえ言われるのです。
実際に、現在外資系勤務などで活躍し英語を堪能に話せる人のほとんどは乳児期、幼児期から英語教育を受けていません。学生時代留学したり必要に迫られて社会人になってから勉強して英会話力を獲得した人が多いです。また外資系の仕事では、発音よりもコミュニケーション能力や発言力があるかのほうが重要になることも多いです。

最後に…開始時期よりも“継続”することに意味がある

子供の英語早期教育は、「いつ始めるか」ということにこだわる必要はありません。いつ始めてもそれぞれメリットはあります。それよりもその向学心をいかに「継続」してくことができるかということ、これが何より大切です。さあ、子供と一緒に日々の生活に英語を取り入れて見ましょう。Let’s give it a try!!

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