幼稚園の送り迎え、買い物など、子供を連れた移動の「大変」を「快適」に変えてくれる電動自転車。その名の通り電動だから、漕ぎ出しがラク! 坂道がラク!子 供の体重や荷物が増えてもラク!と、移動時のママの負担がグっと減って、とにかく楽チンなんです。
でも電動自転車は種類が多くて、前乗せタイプとか後ろ乗せタイプとか、いざ検討すると、わからないことがいっぱい出てきますよね。
そこで今回は、電動自転車の選び方や特徴などをご紹介します。
電動自転車のメリット
そもそも電動自転車とは、昔からあるママチャリなどの自転車とどう違うのでしょうか?
- 値段が高い
- 充電をする必要がある
- 本体が重く、出先で充電が切れると移動が大変
つまり、電動自転車は快適に漕ぐことができる代わりに、充電などのメンテナンスが必要ということ。そして、大変さよりも快適さが勝るのが電動自転車なんです。
子供乗せ電動自転車の選び方
電動自転車を選ぶ際に、必ずチェックしたいポイントがあります。どれを選ぶかによって使用感が変わってくるため、購入前にじっくりと検討してみてくださいね。
タイヤのサイズ
電動自転車のタイヤのサイズは、小さめ・大きめと、2つに分けることができます。具体的にそれぞれのタイヤのインチ数、特徴などをみていきましょう。
小さめタイヤ・・・20〜24インチ
身長が低めのママや、電動自転車に乗るのはママだけであれば、こちらがおすすめ。
- タイヤに高さがない分、子供の乗り降ろしが楽チン
- 重心が低いからふらつきにくい
- タイヤが低いから、両足が地面にしっかり着いて安心
- 前乗せをしても、視界を遮る範囲が少ない
- おしゃれなデザインのものが多い
- 大きめタイヤよりもペダルを漕ぐ回数が増える
- タイヤが小さいから段差の影響を受けやすく、ハンドルが取られることも
大きめタイヤ・・・26インチ〜
高身長など大柄なママや、パパも電動自転車を運転するのならこちらがおすすめ。
- タイヤが大きいから、走行中の安定性が増す
- 長距離が快適
- 大人が乗りやすいサイズ感だから、チャイルドシートを卒業後はシートを外して普通の電動自転車として乗りやすい
- 通常の電動自転車にシートを取り付けたタイプが多く、種類が豊富
- 小さめタイヤよりも重たいから、倒れたら起こしにくい
- 車体が大きくなるため、狭い道など小回りが苦手
バッテリーの容量
電動自転車はバッテリーが命。容量によって走行時間や距離が変わってきます。そのバッテリー容量は数値化されており、「●●Ah(アンペア)」という単位で表記されているので、購入の際に必ず確認を。電動自転車は6Ah〜20Ahくらいのバッテリーがあり、数字が大きければ大きいほど長時間の走行が可能です。ただし、その分バッテリーの充電時間が長くなるため、価格も高くなるのが難点。
1回の充電でどれくらい走れるの?
メーカーや車種、走行モードにより異なりますが、1回の充電で6Ahだと20kmほど。最大容量の20Ahであれば、68kmくらい走ることができます。
1回の充電時間はどのくらい?
上記と同じ例ですと、6Ahが約4時間。20Ahの場合は約7時間かかります。長そうな印象でも心配は無用。夜に充電を始めれば寝ている間に充電され、朝には充電が終わっています。そう考えると充電時間も長く感じないですよね。
1回あたりの充電代はどれくらい?
こちらもメーカーや車種により異なりますが、平均して1回10円程度で充電ができます。
たとえ毎日充電したとしても10円×30日=300円!経済的な価格で安心です。
バッテリーはずっと使える?
バッテリーは消耗品です。ずっと使い続けると、充電しても本来の走行距離を走れるほどのスタミナがなくなったり、電動自転車ならではのメリットが薄れていきます。バッテリーの状態にもよりますが、だいたい3〜5年を交換の目安としてください。
バッテリーの値段は?
もともとのバッテリー容量やメーカーにもよりますが、2万円台から4万円台くらいです。決して安いとは言えない価格ですが、買い替えを渋ると走行に支障をきたしてくるので、きちんと交換をしましょう。
チャイルドシートの位置
子供を乗せる電動自転車はチャイルドシートが必要です。ほとんどの車種にあらかじめセットされているものが多く(取り外し可能)、「前に乗せるタイプ」と「後ろに乗せるタイプ」に分かれています。
それぞれ使用に適した年齢や特徴が異なるため、自分に合ったタイプのものを選びましょう。
前乗せタイプ
年齢の目安 | 1歳前後〜4歳未満 |
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体重 | 15kg以下、身長:100cm以下 |
ママの視界に常に子供が映るので、安心して走行ができるのが前乗せタイプです。1歳前後など、まだ小さいうちは特に目を離せないため、前乗せタイプがオススメ。
- 走行中に子供の様子が確認できる
- チャイルドシートから抜け出しにくく安全
- 一番前なので、景色を楽しませてあげられる
- 前かごを利用できない
- ハンドルが取られやすい
後ろ乗せタイプ
年齢の目安 | 2歳〜6歳未満 |
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体重 | 22kg以下、身長:115cm以下 |
子供が大きくなるにつれ、増えていく体重。そこで、運転時のバランスをとるためにも、子供が2〜3歳になったら後ろ乗せタイプを選ぶママが増えてきます。
- 運転するママやパパが壁になるため、子供が雨風の影響を受けにくい
- 子供の体重が増えても重さが負担になりにくい
- バランスが良く、運転しやすい
- 子供を乗せた状態でスタンドを立てるのが重い
- 振り返らないと子供の様子がわかりにくい
おすすめ後付けチャイルドシート
手持ちの電動自転車にチャイルドシートを後付けすることも可能です。
OGK RBC-011DX ヘッドレスト付きうしろ子供のせ
メーカー別の特徴は?
電動自転車のシェアは現在、「ヤマハ」「ブリヂストン」「パナソニック」の3社がメインとなっています。どれも聞き馴染みのある有名なメーカーですが、それぞれどのような特徴があるのでしょうか?
ヤマハとブリヂストンは、ほぼ同じ
実はこの2社、共同開発しているんです。モーター部分はヤマハ、車体はブリヂストンで出来ていて、それぞれのメーカー名で販売をしています。ヤマハにおいては、ブリヂストン以外のメーカーにもヤマハのモーターが使われており、なんと国内の電動自転車の50%以上はヤマハのモーターなんです!
ヤマハの特徴
「乗り心地がなめらか」というのが大きな特長。ヤマハの独自技術である「クランクセンサー」によって、スムーズな加速を実現させています。そして走行中の路面の段差に強いのも特徴です。
ブリヂストンの特徴
なんといってもデザイン性が高いのが特徴です。男性でも乗りやすいシンプルなデザインをはじめ、ファッション雑誌「VERY」とコラボした電動自転車「Hydee.ll」を販売するなど、ママたちの人気モデルを多く取り扱っています。
パナソニックの特徴
ヤマハのモーターを使うメーカーが多い中、パナソニックは自社製のモーターを採用しています。特徴としては、ペダルを強く漕いだときの加速力が強く、坂道が得意。バッテリーは大容量のものが多く、長距離でも心強いです。
自転車選びの注意点
電動自転車の機能面も大切ですが、子供を乗せているからこそ、気になるのが安全性では?
その判断基準となるのが自転車協会が定めている「BAA」マークです。このマークがある電動自転車は、安全基準適合車の証。必ずマークがついているものを選んでください。
なお、製品安全協会が定めた「SG」マークも、「BAA」マークと同様に基準を満たしています。
加えて、前後に子供を1人ずつ乗せる場合、「幼児2人同乗基準適合車」の記載があるマークのものを選びましょう。
おすすめ電動自転車
それではどんな電動自転車がいいのか、新モデルを中心にご紹介しましょう。乗り心地やサイズ感は人それぞれなので、可能であれば試乗することをおすすめします。
YAMAHA
3人乗り前後シートセット パス キス ミニ アン SP PA20KSP 2022年モデル
ブリヂストン
ブリヂストン bikke MOB dd(ビッケモブdd)
HYDEE.2 TIRE CUSTOM Ver.(ハイディツー カラータイヤバージョン)(HY6B43/ハイディ2)
パナソニック
2022年モデル「ギュット・アニーズ・DX」BE-ELAD033
番外編:アメリカのベビーカーにもなる子供乗せ自転車
アメリカでは、たった20秒で自電車がベビーカーに早変わりする代物があるんだそう。日本にも輸入されたら、もっとアクティブに動けるママさんが増えるかもしれませんね。
まとめ
電動自転車は1度乗ると手放せないほど便利で快適な乗り物です。人気の秘訣は、さほど漕ぐ力が必要なく、子供が重くてもスムーズに走行できるから。そんな電動自転車で、子育て中のバタバタに少しでも余裕が生まれるように、自分にあった最適な1台を見つけられるといいですね。