もしかして不妊症? 不妊の定義とその理由、セルフチェックの方法をご紹介します

「赤ちゃんがほしい」と思っていても、なかなか妊娠せずに悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。不妊治療に取り組む夫婦の数は年々増えているそうです。
今回は、不妊症とはどういうものなのか、また、どのような原因があるのか、また気をつけておきたいこと、チェック方法など、不妊症の基本についてご紹介します。

不妊治療

不妊症とはどういうもの?

不妊症というのは、健康な男女のカップルが避妊をせずに夫婦生活をしているのに1年以上妊娠しない状態を指します。
臨床上は1年以内でも不妊症と診断されることもあります。

日本では避妊をせず夫婦生活をして1年で80〜85%、2年で85〜90%が妊娠しているとされています。よって、約10〜15%が不妊症ということになります。

不妊症と病気の違いは?

不妊症は痛みや不快感がなく、原因が特定しにくいという特徴があります。
一方、病気は痛みがあったり、腫れていたりという何らかの症状があったり、病原菌などが見つかり、診断がつきます。

また、不妊症になる原因は一つではなく、妊娠に至る過程で何らかの障害があったり、染色体レベルの相性が合わなかったりということがあります。
そのため、検査の結果は正常であるのに妊娠できないなど、本当の原因が特定できないことが多いです。
しかし、検査をして何か一つでも原因が特定できれば、一歩も二歩も前進できるので、不妊症の疑いがあったら受診してみることをおすすめします。

不妊症の原因とは?

WHO(世界保健機関)が発表した不妊症の原因は41%が女性側、24%が男性側、さらに24%が女性男性ともにあり、残りの11%が原因不明だそうです。
不妊症の原因は女性側のみと言われがちですが、不妊症の原因が男性側にある夫婦は約4組に1組います。
また、女性男性両方に不妊症の原因がある夫婦も約4組に1組ですから、検査は夫婦ともに受けた方がよいでしょう。

男性女性両方が原因

男女ともに、歳を重ねると妊娠する力が低下します。
また、女性は加齢により、子宮内膜症などを起こすこともあります。

女性側が原因

排卵因子

月経不順の女性の場合、出血があっても排卵を伴わないことがあります。すると、ホルモンバランス異常を起こすこともあり、妊娠しにくいのです。

卵管因子

卵管が炎症などによって詰まったり、癒着したりしていると妊娠することができません。卵管造影検査で確認する必要があります。

頸管因子

子宮の入り口にある子宮頸管が詰まっていたり、異常をきたしたりしていると妊娠しづらくなります。

免疫因子

「抗体」といわれる免疫の力で精子を攻撃してしまうことがあります。すると精子が卵子に到達できず、妊娠できません。

子宮因子

子宮筋腫や子宮内膜の血流が悪かったりすると、妊娠を妨げることがあります。

男性側が原因

造精機能障害

精子の数が少ない、または無い、あるは精子の運動性などの性状が悪いとと、妊娠しにくくなります。

精路通過障害

静精管が詰まっている場合など、卵子にたどり着くことができず、妊娠にいたりません。

性機能障害

勃起障害(ED)、腟内射精障害などが起こることです。糖尿病などの病気が原因のこともあります。

不妊症のセルフチェック

AMH普及協会が不妊症セルフチェック項目を公開しています。
気になる方はチェックしてみてください。

<女性編>

□ 月経周期が安定していない
□ 生理痛は重いほうだ
□ 月経の量が少なくなったと感じる
□ 生理でもないのに出血がある
□ 乳首をつまむと白い液あるいはかす状のものが出ることがある
□ 排卵期におりものの量が増えないように感じる
□ 標準体重(BMI)数値が25以上もしくは18.5以下である
  *標準体重(BMI)=体重÷(身長×身長)
□ おりものが多い、色が黄色い、また臭うことがある
□ 性器周辺にかゆみがある
□ 性器周辺が赤く腫れたり、水ぶくれができたりする
□ 性感染症(クラミジア、淋病、梅毒など)にかかったことがある
□ 子宮、卵巣の病気を患ったことがある
□ 子宮、卵管、卵巣の手術を受けたことがある
□ 月経痛が以前よりひどくなった、生理の量が増えた
□ セックスの時に痛みがある
□ 喫煙の習慣がある、あるいはパートナーに喫煙習慣がある
□ 飲酒の習慣があり、酒量は多い方だ
□ 冷え性である
□ 夜更かし気味、または睡眠不足気味である
□ 食べ物に好き嫌いが多い方
□ 家事や仕事がきつく、いつも肉体的な疲労感が残る
□ 精神的ストレスがある
□ 異性に対して興味(性欲)を感じない
□ メンタルケアを心療内科あるいは精神科で受けたことがある

<男性編>

□ 子供の頃、耳下腺炎(おたふくかぜ)などで高熱を出したことがある
□ 成人してから高熱を出したことがある
□ ノートブックパソコンを常に太ももの上に置いて使用する
□ のどぼとけがない、女性のような乳房がある
□ 睾丸が小さい、あるいは1個しかないようだ
□ 睾丸、陰のうに違和感がある。大きさがおかしい
□ スポーツや遊びで、睾丸を打撲したり、けがをしたことがある
□ 射精できない、射精しても量が少ない
□ ペニスが十分に勃起しない
□ 勃起が持続しない
□ うまく腟の中で射精できない
□ 異性に対して興味(性欲)を感じない
□ 喫煙の習慣がある
□ 飲酒の習慣があり、酒量は多い方だ
□ 仕事が忙しく、疲労感が抜けない、ストレスが強い
□ 外食が多い
□ 食べ物の好き嫌いが多い

チェックがついた部分が身体機能なのか生活習慣なのか……など気になる部分がわかったら、不妊症の検査をしてみることをおすすめします。

病院ではどんな検査をする? 何がわかるの?

検査では、不妊の原因が女性側にあるのか、男性側にあるのか、あるいは両方にあるのかを確認します。
主な検査内容は、ホルモン検査、超音波検査、粘液検査、精液検査などがあげられます。

最初に行う基本検査でわかるのは、排卵と精子の受精の場である卵管の状態がどうであるかということです。
卵管がきちんと開通しているかは、子宮に細い管をいれ、造影剤を注入しながらレントゲンを撮る子宮卵管造影検査で判断できます。

一方、精子があるかないかは精液検査をすれば分かります。ただ、その精子が受精能力があるかどうかまでは判断できません。
ですので、不妊治療の最初は、妊娠に向けてスタートできるかという基本的な検査が行われることになります。

まとめ

なかなか妊娠できないと焦ったり、不安になったりするかもしれません。
不妊症は原因がはっきりしないこともありますが、一方で何か見つかる可能性もあります。
もし気がかりな点があったら、ご夫婦で相談に行ってみてはいかがでしょうか。

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