赤ちゃん、特に新生児にとっておしっこやうんちなどの排泄の回数やペースは健康のバローメーター!
産後すぐ病院では排泄の回数をチェックするように指導されますし、退院後も続けているという方も多いでしょう。少し大きくなってきても、排泄回数などをチェックすることはとても大切です。そんな排泄に関する悩みでよく聞かれるのが、便秘。
「赤ちゃんのうんちが全然出ていない…」
「どれくらい出なかったら便秘なの?」
「原因や解消法はあるの?」
といった疑問・不安・悩みを持つママさんたちも多いでしょう。そこで赤ちゃんの便秘の症状や見分け方、原因や解消法などを詳しくご紹介していきます。
赤ちゃんの便秘の症状って?見分け方は?
もしかして便秘かも?と思った方は、赤ちゃんの便秘の症状についてチェックしてみましょう。
- お腹が張っていて触ると硬い
- うんちを出したそうにしているが、苦しがったり泣いたりする
- うんちは出るものの、少量で硬い
- 母乳・ミルクの飲みが悪く、長時間かかることが多い
- うんちのような臭いのおならが頻繁に出る
当てはまる項目があれば便秘である可能性が高いです。赤ちゃんの便秘には「〇日間でなければ便秘」といった具体的な日数はありません。排泄ペースには個人差があります。急にそのペースが長くなると便秘になっている可能性があると考えておきましょう。
2日に1回のペースで出ている赤ちゃんが3日間うんちが出ていないというならもう少し様子を見てあげて良いと思いますが、5日間出てないなら明らかに便秘になっていると言えます。
上記の症状に1つでも当てはまる点があり、いつもより排泄ペースが遅い場合は便秘を疑いましょう。
赤ちゃんの便秘の原因と解消法
赤ちゃんの便秘の原因にはいろいろなものがありますが、新生児期から半年くらいまでの赤ちゃんの場合は、主に母乳やミルクが原因となることが多いです。半年を過ぎると離乳食が始まるため、新生児期とは違う理由で便秘になることもあります。それぞれの原因とその解消法について詳しくご紹介しましょう!
母乳・水分不足
便秘気味で体重の増えが悪かったり授乳時間が30分以上かかると母乳不足の可能性が高くなります。新生児期~4ヶ月くらいまでの便秘の原因のほとんどは水分不足であると言われています。
母乳回数を増やす・水分を多めに与える
普段より多めに水分を与えてみましょう。母乳なら回数を多くしたり、ママが水分を意識して多めに摂取することも重要!ミルクの場合は少し量を多めにしてみるといいでしょう。
離乳食が始まっている場合は、食事後にベビー用の麦茶などをしっかり飲ませてあげましょう
ミルクによる消化不良
母乳よりもミルクの方が消化しづらいため、特に完全ミルク育児の場合は便秘の原因となってしまうことがあります。
ミルクを変える・正しく作る
腸内環境を整えるオリゴ糖の多く含まれるミルクに変えると改善することもあります。体質に合うもの・合わないものがあるので、便秘になったらミルクを試しに変えてみるといいでしょう。スティックタイプのミルクなど少量のものを購入して試してみることをオススメします。
また、ミルクを濃く作ってしまったり、低い温度になっていると消化不良が起きやすくなることもあります。分量を守り、適温で作れているかどうか改めて見直すといいでしょう。
食物繊維不足
離乳食で食物繊維が足りず、腸の働きが悪くなり、うんちが出にくくなったり硬くなったりすることがあります。離乳食が始まり、食物繊維が極端に少ない食事になると起きる可能性が高まります。
食物繊維の多い食事を心がける
食物繊維が多く含まれる食材を離乳食に取り入れてみましょう。
- かぼちゃ
- さつまいも
- きなこ
- 海藻(中期以降~)
- 豆類(中期以降~)
- ごぼう(後期以降~)
きちんと月齢に合わせた調理をして与えてあげましょう。
運動不足で超への刺激が足りない
運動が不足していて、腸が刺激されないと便秘になることがあります。
マッサージや運動をさせる
「の」の字マッサージという、おへそからひらがなの「の」を描くように優しくマッサージをする方法で腸を刺激してあげましょう。おむつ替えの際に行うように心がけると排便を促すことができます。
新生児期は自分で運動ができないので、足首を持って曲げたり伸ばしたりしてあげましょう。首が座っているなら、少しの間うつぶせにしてあげるのもよいでしょう。うつぶせにする場合は目を離さないように注意しましょう。
はいはいやずりばいなどが出来るようになっているなら、広い場所で運動させてあげましょう。
なかなか便秘が改善されない場合は…
上記の解消方法でもあまり効果が無い場合は、綿棒浣腸を試してみましょう。
綿棒の先にベビーオイルをつけ、先端1㎝~2㎝程度を赤ちゃんの肛門に挿入します。大きく円を描くように綿棒を動かして直接刺激を与えます。行う際はおむつを下に敷いて、その下にシートなども敷いておくといいでしょう。また、綿棒を動かす時はゆっくりと動かして傷付けないように注意しましょう。
赤ちゃんの便秘の予防方法
それぞれの原因に応じた解消法以外にも、便秘を予防できる方法がいくつかあります。便秘になってからでは改善するのが大変なので、日ごろから以下の予防方法を実践していくように心がけましょう。
湯船に浸かって腸を温める
普段のお風呂の時間を少し長めにして腸を温める習慣をつけておきましょう。湯船に浸かりながらマッサージをするとさらに便秘の予防になります。
服装を温かくする
夏場は涼しい格好をさせたいですが、お腹だけは冷えないように注意。冬場は特に腹巻やお腹がちゃんと隠れるボトムを選ぶなどしてお腹を冷やさないように心がけましょう。
規則正しい生活習慣を身に着ける
生活リズムの乱れやママの食生活が原因となって便秘になっている可能性もあります。育児は大変ですが、基本的な生活リズムが乱れるとママも赤ちゃんも体調を崩してしまいがちです。母乳をあげたり離乳食をあげる時間帯は定期的にしたり、寝る時間を決めたり、バランスの良い栄養を摂取するように心がけるなど、できる範囲で基本の生活リズムを整えていくようにしましょう。
まとめ:便秘になりづらい生活習慣を
赤ちゃんの便秘は、早めに解消法を実践することで改善し、慢性化しづらくなります。ほとんどの便秘がホームケアで改善するので、日ごろから赤ちゃんの排泄ペースをチェックしたり便秘にならないように気を付けておきましょう。
もし便秘かも?と思ったらまずはマッサージや水分を増やすといったことから初めてみて、それでも改善されないなら綿棒浣腸などを行うといいでしょう。あまりにも長期間(5日~1週間程度)うんちがでない、機嫌がずっと悪く体調も良くない、血が出ているなどの症状が出ている場合は、病院を受診してください。